ジェル不要・必要な脱毛器のメリット&デメリットとおすすめ3選

更新日:2023.6.2

腕や脚のむだ毛をきれいに除毛できる脱毛器は、コンパクトで扱いやすい家庭用と、プロが使用する業務用の2種類があります。業務用脱毛機は、肌にかかる負担を軽減するために特殊なジェルを塗ってから照射を行うものもありますが、ジェルが不要の機器も選べるようになりました。

この記事では、脱毛器になぜジェルが必要なのかについて、ジェルありの脱毛器のメリット・デメリットとジェル不要な脱毛器のメリット・デメリットを中心に、業務用脱毛機のおすすめ3選や選び方を紹介します。サロンに業務用脱毛機を導入予定の方は、ぜひ参考にしてください。

脱毛器のジェルはなぜ必要?

脱毛器の使用時にジェルを塗布するのは、肌を光(フラッシュ)やレーザーのダメージから保護する目的があります。

肌にそのままレーザーを照射すると、焼けるような激しい痛みがあります。レーザー脱毛では繰り返し照射して毛根を処理していきますし、光脱毛でも38度前後の温度を肌に感じるため、痛みや刺激を軽減するためにジェルを塗布します。

ジェルが必要な脱毛器のメリット・デメリット

ジェルを必要とする脱毛器には、ジェルを使うことでメリットとデメリットが発生します。ここからは3つのメリットと、4つのデメリットをみていきましょう。

メリット

①肌トラブルを防げる

ジェルを塗布すると、肌に直接光やレーザーが当たらず痛みが軽減されます。また、皮膚が刺激に反応して赤みがさしたり、威力の強い光線にさらされて火傷や皮膚が剥けたりするトラブルを予防できます

ジェルでコーティングされた状態でも痛みは軽減されますが、サロンのスタッフが脱毛の程度や肌の状態をチェックしながら行うため、さらに痛みのリスクが少なく抑えられます。

②脱毛効果が高い

光脱毛は毛の周期に合わせて照射を行いますが、光は濃い毛に反応しやすい性質があるため、体のすべての毛、特に細い毛や産毛のような細かい毛が抑制しきれません。

しかし、SSC脱毛のようにジェル自体にも抑毛効果のある成分が含まれているジェルを使えば、照射だけでは処理しきれない細かな毛にも対応できるようになります

また、ジェルを塗って痛みが軽減されるために繰り返しの照射にも耐えられるようになり、何も塗っていない状態よりも確実性の高い脱毛効果が期待できるでしょう。

③美肌効果を期待できる場合がある

脱毛の施術では皮膚に直接光やレーザーを当てるため、敏感肌や乾燥肌の方は保湿が必要です。

保湿成分や美肌成分が含まれているジェルは、肌をダメージから守りつつ美容や保湿成分も加わるため、施術後の肌がすべすべ・ツルツルに。日焼け感や肌が突っ張るような痛みも軽減してくれます。

デメリット

①塗布に時間や手間がかかる

ジェルは脱毛を行う部分にしっかりと塗り拡げ、乾いてしまう前に施術を開始しなければなりません。

背中〜お尻、デコルテ〜へそ下までのような塗布の範囲が広いケースでは、塗布だけでも時間がかかります。施術開始から終了までに塗り直しを行う手間もかかるため、部分的な施術よりも時間がかかるデメリットがあります。

部分的な施術でも、塗り残しのないようにきれいに塗布を行うため、塗布だけでも手間や負担がかかってしまいます

②ランニングコストがかかる

ジェルはティッシュやコットンと同じく消耗品に含まれます。1kgあたりの価格でみると数百円から2,000円近くまでと幅がありますが、集客率が高いサロンではジェルの使用量が増えるため、ランニングコストがかさむ傾向にあります

安価なジェルを選ぶと肌トラブルが起きるおそれがあり、ジェルの塗り心地が悪いといった理由で顧客満足度が下がるおそれがあります。ジェルの使用によるランニングコストを減らしたい場合は、ジェルの質は落とさずにまとめ買いや割引を利用するか、またはジェルなしの脱毛器を導入する方法を検討してみてください。

③ベタベタして不快感がある

ジェルは肌をコーティングして保湿や美容効果を与えてくれますが、当然ながら肌に直接塗るもののため、ベタつきが気になる方もいらっしゃいます。脱毛を終えてすぐ帰りたい、体を拭く手間を省きたいといったニーズにはどうしても対応しきれないため、ジェルの使用感について事前に断りを入れておかなければなりません。

施術を行うスタッフ自身も塗布や拭き取りの際に手がベタつき、そのつど拭き取ったり手洗いをしたりと手間がかかります。

④身体が冷えてしまう

ジェルには肌へのコーティング効果のほかにも、冷却効果をもつものがあります。脱毛器に冷却装置が備わっていないときは、冷却ジェルで肌を冷やしながら施術を進めていきますが、施術時に肌や体を冷やしすぎるデメリットがあることに注意が必要です。

冷房をしっかりと効かせた室内で脱毛箇所の肌を露出させると、それだけでも寒さを感じるものです。そこへさらに冷却ジェルを塗布して肌を冷やしていくので、利用者が感じる寒さは想像以上ということに配慮しましょう。

ジェルが不要な脱毛器のメリット・デメリット

ジェルを使わない脱毛器は、ジェルを肌に塗る手間が省けるなどのメリット以外にデメリットもあります。2つのメリットとデメリットをそれぞれチェックしましょう。

メリット

①施術時間やコストを削減できる

ジェルを使わない脱毛では、脱毛器に冷却装置が備わっておりすぐに施術がスタートできます。

施術前のジェルを塗る時間がなく、施術後の拭き取りも行わないため、比較的スピーディに脱毛の施術が完了します(部位やメニューによって所要時間は異なります)。

ジェルにかかるコストも発生しないため、ランニングコストの削減も期待できるでしょう。

②ジェルで身体が冷えない

ジェルを塗布しないため、ジェル自身が空気で冷えて体温が奪われたり、冷却ジェルによって必要以上に肌が冷やされたりする心配がありません

ジェルを塗布する施術では利用者が寒がる可能性があり、施術を終えた部位にはタオルをかけて、風邪をひかないように配慮しなければなりません。ジェルの塗布が不要な脱毛器にはその必要がないため、スムーズに施術が進められます。

デメリット

①痛みを感じる恐れがある

ジェルの塗布を行わないと、物理的に肌をコーティングするものがないため直接刺激が伝わり、痛みが発生するおそれがあります

冷却機能が十分に発揮されるマシンでも、利用者によっては不安に思う方もいるかもしれません。

②肌トラブルが懸念される

敏感肌・乾燥肌・バリア機能が低下した肌をもつ方には、ジェルなしの脱毛は刺激が強すぎる可能性があります。肌に何も塗らずにいきなり照射をかけると、人によってはヒリヒリ感や赤みが出るおそれもあります

激しい火傷のような深刻なトラブルにはならなくても、痛みに弱い方がジェルなしで施術を受けて、その結果として肌に強い痛みを感じた場合「ジェルなしで脱毛をしなければよかった」とネガティブな感想に繋がってしまうかもしれません。

万が一肌にトラブルが出てしまったときは丁寧にケアや対応を行わなければなりませんから、肌の強さや痛みへの耐性に不安がある方にはジェルありの脱毛器をおすすめしたいところです。

おすすめの業務用脱毛器3選

業務用脱毛機は従来の機種よりもさらに便利に、進化を続けています。ここからは「OLTRE (オルトレ)」シリーズ・「M.S.F.T.KRYPTON S.E.V」・「P.S.KRYPTON S.E.V」の3つを紹介します。

①『OLTRE(オルトレ)』シリーズ

OLTRE(オルトレ)シリーズは、従来型のマシン「OLTRE UNO(オルトレ・ウノ)」とコンパクト化した「OLTRE DUR(オルトレ・ドゥエ)」から選べるシリーズです。初めての方でも操作できるシンプルな画面に加え、最高20連射の連射式のため回転率向上にも貢献します。

開発段階からメンテナンスまですべて社内で一本化しているため、導入の相談から導入後の修理点検まで対応。リース・レンタル・分割など購入以外の利用方法も選ぶことができます。

②『M.S.F.T.KRYPTON S.E.V』

M.S.F.T.KRYPTON S.E.V(エムエスエフティクリプトン セブ)は、イタリアのDEKA社が開発したマシンです。クリプトンライトをビーンズジェルに照射する「スムース・スキン・コントロール・メソッド(S.S.C.M.®)」に、短時間での連射が可能な「オフヘア-Off Hair」施術を組み合わせています。

美肌制毛成分フィリニーブが含まれたジェルによる肌トリートメント効果と、効率的な照射による満足度向上が期待できます。

③『P.S.KRYPTON S.E.V』

P.S.KRYPTON S.E.V(ピーエスクリプトン セブ)は、M.S.F.T.KRYPTON S.E.Vと同じくイタリアのDEKA社が開発したハイクラスマシンです。

カラー液晶タッチパネルにクリプトンライトを搭載し、連射機能と1台3役(制毛・フェイシャル・バスト)の機能を搭載。「スムース・スキン・コントロール・メソッド(S.S.C.M.®)」を活用しながら、長時間使用しても効果や安全性が損なわれないように設計されています。

脱毛器の種類

脱毛器には、威力の強いレーザー脱毛器、やさしい光で除毛していく光脱毛器に加え、古くから脱毛の施術に使われてきたニードル脱毛器があります。それぞれの種類の特徴をみていきましょう。

レーザー脱毛器

レーザー脱毛器は、「アレキサンドライトレーザー」や「ダイオードレーザー」「ヤグレーザー」といった種類のレーザー光線を脱毛したい毛に当てて、毛根にダメージを与えて処理を行うマシンです。

一度ダメージが加わった毛根は再生しないため、半永久的な脱毛効果が期待できます。レーザー光線の特性上、肌に激しい痛みを感じるおそれがあるため、麻酔クリームや冷却装置の使用が必須となっています。また、医療従事者が常駐する医療機関でのみ施術が行えます。

光脱毛器

光脱毛器は、脱毛器から発せられる光(フラッシュ)を毛に当てて毛根部分に熱を加え、毛の脱落を促す方法です。半永久的な脱毛ではありませんが、毛抜きのような力をかけずに毛根にアプローチをかけられるため、出血の心配がありません。

光脱毛には以下の3つの種類が挙げられます。

【光脱毛の種類】

  • ・「IPL方式(IPL脱毛)」:黒い毛を中心に反応して脱毛を促す
  • ・「S.S.C方式(S.S.C脱毛)」:抑毛成分を含むジェルを塗布し、そこに光を当てて反応を起こし毛根に作用させる
  • ・「SHR方式(SHR脱毛)」:発毛を命じるバルジ領域と呼ばれる毛根内の部位に低温でダメージを与える

IPL方式は剛毛やVIOの太い毛などに効果が期待できますし、SHR脱毛は低温のため痛みのリスクが抑えられます。SSC脱毛はバランスの良い脱毛方法で、剛毛だけではなく産毛にも適用できる方法です。

ニードル脱毛器

ニードル脱毛器は、一定の長さまで伸ばした毛の毛穴に細い針(絶縁針)を刺し、そこに電気を流して毛を取り除く施術です。

ニードル自身が毛母細胞へ到達し、そこに電気を流すために、半永久的な効果が期待できるといわれています。エステサロンで行われるものは微弱な電気で施術を行うため、医療機関のニードル脱毛よりも時間がかかります。

業務用脱毛器の選び方

業務用脱毛機を選ぶ際、コストパフォーマンスを含めた5つのポイントで比較・検討を行うとスムーズです。ここからは特に注意してみていきたい5つのポイントを紹介します。

ポイント①コストパフォーマンスに着目する

業務用脱毛機は、使用中に消費する電力量やランプの交換タイミング(1ショットあたりの費用)などから、運用にかかるコストが計算できます。市販のジェルが使えるかどうかといった部分でもコストパフォーマンスの良いものを選びましょう。

機器として汎用性が高いだけではなく、耐久性があり不具合を起こしにくいマシンを選びましょう。部品交換の際に海外とやり取りをする手間がかからず、国内で一貫して調達・交換ができるマシンも、運用にかかるコストを抑えられます。

ポイント②安全性が高い脱毛器を選ぶ

脱毛器の中には、火傷やその他の皮膚トラブルが報告されているものもあります。

エステサロンで行う脱毛の施術は、クリニックのように応急処置や医療機関との連携ができる医療従事者が常駐しているわけではないため、脱毛器を扱うスタッフが安全に施術を行えるマシンを選びましょう。

ポイント③サポート体制を確認する

マシンのメーカーから丁寧なサポートが受けられるかも確認したいポイントです。不具合や部品の交換が必要になったとき、海外のメーカーのマシンは英語やその他の言語での問い合わせが必要になる場合があります。

海外製のマシンをリースまたは購入する際には、申し込みから契約、設置やアフターサポートまでを代理店に依頼しましょう。代理店はメーカーと店舗の間で双方を結ぶ仲介のような役割を果たしますが、店舗側に十分なサポートを行っている会社を選びたいところです。

機器に関する専門的な内容から、不具合や操作に関する困りごとなどを何でも相談できるカスタマーサービスは、サロン運営になくてはならないものです。機器の買い替えや下取り、その他の処分方法も相談できるトータルサポートも受けられるとさらに心強いでしょう。

ポイント④サロンの方針に合う脱毛器を選ぶ

ポイント④として、サロンの経営方針に見合う脱毛器を選びましょう。一例として以下のようなケースが挙げられます。

【経営方針と最適なマシン】

  • ・好立地にあるエステサロン
  • ・多くの集客を見込んでいる
  • ・利用者の回転率を上げたい
  • ・未経験のスタッフも雇用する

好立地にあり回転率を重視しているサロンの場合は、回転数確保のためにスピーディな施術が可能な「連射式」のマシンが適しています。

未経験のスタッフにも扱えるように日本語でのメニューが表示されるパネルのついたもの、ボタンやアタッチメントが複雑ではないものも選択肢に入ってくるでしょう。

ポイント⑤操作性が高い脱毛器を選ぶ

エステティシャンとして未経験に近い方でも操作しやすいように、脱毛器は操作しやすいものを選びましょう。

一例として、連射式のマシンはスピーディな施術がメリットです。打ち漏れには注意が必要ですが未経験のスタッフでも扱いやすく、スムーズに操作が行えると利用者からの好感度も高まります。

タッチパネルが英語やその他の言語ではなく日本語で表示でき、さらに複雑ではないものもおすすめです。メニュー選択に時間を取られないので、素早い施術と顧客の満足度向上にも役立ちます。

業務用脱毛器のジェルの選び方

業務用脱毛機に使用するジェルは、どんな肌タイプにも合うやさしいものを選びましょう。それに加えて、3つのポイントを押さえて選ぶことが大切です。ここからはジェルの選び方のポイント3つをみていきましょう。

ポイント①成分を確認する

脱毛ジェルは、肌に与える刺激が少なく保湿効果を与える成分が含まれているかをチェックしましょう。

脱毛の施術を受けたあとの肌はとてもデリケートになっており、赤みやヒリヒリ感が残る方もいます。たとえばメントールタイプのジェルは爽やかな冷涼感がありますが、脱毛施術後の肌には刺激となる可能性があります。

肌が強い人もいれば、反対に少しの刺激でも痛みが残る人もいるため、肌コンディションを問わず使えるように低刺激タイプのジェルを使用すると良いでしょう。

ポイント②透明度の高い種類を選ぶ

脱毛ジェルはサラサラとした手触りのもの、しっかりと肌に塗布できるテクスチャーのものなどさまざまです。比較の際は手触りに加えて、色・透明度でも比較を行いましょう。

色が濃いものや濁りがあるものは、毛の抜け具合や除毛の程度が視認しにくく、施術の妨げになってしまいます。

成分の含有量が多く濁りのあるジェルは、光を通しにくいというデメリットもあるため、光脱毛を行うサロンには不向きです。脱毛効果を上げるためにはジェルの質だけではなく、施術がしやすいかどうかにも注目してみてください。

ポイント③硬度の適した種類を選ぶ

サラサラとしたテクスチャーの脱毛ジェルは、肌に密着しにくい一方で手にまとわりつかないため、施術のしやすさがメリットです。

しかし、ある程度の硬さがなければ何度もジェルを塗り拡げることになり、そのたびにジェルを消費します。ジェルが空気で冷やされるため、利用者の体が冷えてしまう問題もあります。

一度の塗布でしっかりと肌に密着できる硬さのあるジェルなら、施術前から施術中まで乾きにくく、拭き取りもしやすいためおすすめです。

利用者の目線で施術やマシンを取り入れる

今回は脱毛の種類やジェルのメリット・デメリット、ジェルの選び方について紹介しました。まずは脱毛器の種類をチェックし、サロンの方向性に合うマシンを選びましょう。

ジェルが必要か否かはマシンの性能や特徴によって変わりますが、ジェルの有無とそれぞれのメリット・デメリットも踏まえながら、利用者目線で施術メニューを考えていくことも大切です。

脱毛器には安全に設計されているものや、多機能で汎用性の高いものもあります。メーカーや代理店に相談し、理想的な1台を探してみてはいかがでしょうか。

ウィズアスでは、サロンの開業支援について集客から運用までトータルでサポートを提供しています。マシンの導入に関するお悩みや困りごと、新規開業を検討中の方はぜひご相談ください。
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