ファスティング
株式会社ウィズ・アス 管理栄養士
美容、健康に関わる栄養素を日々研究中!皆様の美容と健康へのお手伝いができたらうれしいです♪
【資格・経歴】
- 管理栄養士
- 病院管理栄養士
美容機器、化粧品販売を提供する東京都港区にある美容機器メーカー。
顧客志向の美容機器と高品質な商品を展開中。
日々「エステ業界」や「美容」まで、お役立ちコンテンツを制作中。
「ファスティング」は誰もが聞いた事があると思います。こんなに注目されるようになった理由は、複数あります。
まず一つは、ファスティングが健康に良いという研究結果が増えたことです。近年、ファスティングが体重減少や糖尿病、心臓病、認知症など様々な疾患のリスクを低下させる効果があるとされる研究が多数発表されています。
また、ファスティングが簡単に実践できる方法であることも理由の一つです。やり方もさまざまあり、それほど負担を感じることなく取り入れることができる点が、多くの人に受け入れられる理由となっています。
さらに、SNSやメディアなどを通じて、ファスティングについての情報が広く拡散されたことも理由の一つです。健康ブログやYouTuberなどがファスティングについて紹介することで、多くの人に知られるようになりました。
ファスティングとは?
ファスティング(断食)とは、一定期間、あるいは特定の時間帯に食物摂取を制限することを指します。一般的には、断食期間中は水や茶などの飲み物は摂取できますが、食物や栄養素を含むものは制限します。
ファスティングには様々な形態があり、一日中断食するものや、数日間断食するもの、特定の時間帯に食べる制限をするものなどがあります。また、断食をする目的によっても種類が異なります。
例えば、体重減少や健康促進のためのファスティングや、宗教的な目的のための断食などがあります。
最近では、ファスティングが健康に良いとされ、様々な健康効果が報告されています。
ただし、ファスティングは健康状態によってはリスクがあるため、適切な方法で行う必要があります。専門家の指導を受けるか、自分に合った方法でファスティングを行うようにしましょう。
▼こちらの記事ではファスティングの他にも効果的なダイエット方法について解説しています。あわせてご覧ください。
ファスティングすると身体にどんなことが起きているの?
ファスティングは、食物摂取を制限することによって身体に何が起こるかについて、いくつかの影響があります。
5つの体への影響について紹介します。
1.エネルギー代謝の変化
ファスティング中は、身体は体内のエネルギー源を消費して生き延びるために、脂肪を燃焼するようになります。このプロセスは、身体が脂肪を燃焼してエネルギーを生み出すケトン体の生成につながります。
2.血糖値の変化
食事をしないことにより、身体はブドウ糖をエネルギー源とすることができません。
そのため、肝臓はグリコーゲンをブドウ糖に変換して、血糖値を維持するようになります。このプロセスにより、血糖値は下がります。
3.インスリンの変化
ファスティング中は、インスリンの分泌が減少します。
これは、食事を摂取しないことにより、身体がエネルギーを生成するために、グリコーゲンを分解してブドウ糖を生成することができるようになるためです。
4.細胞の自己修復
ファスティング中は、身体が細胞レベルで自己修復するためのプロセスを始めます。
これは、身体が細胞内の古いまたは損傷した物質を取り除き、細胞が新しい物質を生産するためのエネルギーを生み出すためです。
5 .脳機能の変化
ファスティング中は、脳の神経細胞がより活発になることが知られています。
これは、身体がエネルギー源として脂肪を燃焼することにより、ケトン体の生成が増加し、脳がそのエネルギー源として使用することができるためです。
以上が、ファスティング中に身体で起こる主な変化です。
「ただ食事を抜く」だけでも身体や臓器には様々影響が起きています。それだけ、現代人の食事の量や質が体に及ぼす影響が大きい事がわかります。
ファスティングの効果は?
ファスティングをやってみた人々の感想はさまざまですが、以下に一部を紹介します。
食欲が減った
ファスティングを続けるうちに、食欲が減ったという人が多いようです。
そのため、通常よりも少ない量で満足感を得ることができるようになり、食事の質を向上させることができたという意見があります。
集中力が向上した
ファスティングを行うことで、脳内の神経成長因子が増加することが期待され、認知機能や集中力が向上するという声があります。
睡眠の質が改善された
ファスティングによってストレスホルモンの分泌が抑制され、睡眠の質が改善されるという声があります。
疲れにくくなった
ファスティングによって身体の代謝が改善され、身体のエネルギー効率が向上することで、疲れにくくなるという声があります。
肌の調子がよくなった
ファスティングを行うことで、身体のデトックス効果が期待されるため、肌の調子が良くなるという声があります。
食事の選択肢が増えた
ファスティングを通じて、食事に対する意識が高まり、新しい料理や食材を探すようになったという声があります。また、ファスティングで味覚が変わり、食物本来の味を感じるようになり、調味料等いらなくなったという意見もあります。
ただし、ファスティングには個人差があり、全員が同じ効果を得られるわけではありません。
ファスティングのやり方は?
ファスティングのやり方は、以下のような方法があります。
数日間断食する方法
数日間断食する方法は、数日間食べ物を制限する方法です。代表的なものに、2日間断食があり、48時間は水やファスティング用のドリンクなどの水分補給だけですごします。
一日中断食する方法
一日中断食する方法は、1日のうち特定の時間帯(例えば、朝食から翌朝食までの24時間)に食べ物を制限し、その間は水や飲み物だけを摂取します。
特定の時間帯に食べる制限をする方法
特定の時間帯に食べる制限を設け、それ以外の時間帯は食べ物を制限する方法です。
代表的なものに、16時間断食の「16:8ファスティング」があります。16:8ファスティングでは、1日を16時間断食し、残りの8時間の間に食事をとるようにします。
どの方法を選んでも、断食期間中は水や低カロリーの飲み物を摂取することが大切です。
24時間以上のファスティングを行う場合、事前に準備する期間とファスティング後の復食の期間がとても重要です。
準備期
ファスティング前の準備期は、ファスティングに身体を慣らす期間です。この期間は、少量の食事を摂り、アルコールやカフェインなどの刺激物を控え、十分な水分を摂ることが推奨されます。
おすすめな食材
低脂肪、高たんぱく質の食品:鶏胸肉、魚、豆腐、卵白、ヨーグルトなど
食物繊維が多く、消化の良い食品:野菜、果物、全粒穀物、麦茶など
体内の水分量を増やす食品:スムージー、ココナッツウォーター、スポーツドリンクなど
過度なアルコールやカフェインの摂取を避けることも重要です。
復食期
ファスティング後の復食期は、ファスティング後の食事制限を緩和するための期間です。
この期間は、ファスティング後の胃腸の負担を減らし、健康な食生活に徐々に戻すために大切な期間です。
三日以上のファスティングをした場合は、2~3日の復食期間が必要となります。
復食期間中は、ファスティング中に摂取しなかった栄養素を徐々に摂り入れ、胃腸の負担を軽減させます。
復食期間中は、消化の良い食品や軟らかい食品を選ぶことがおすすめです。
また、過剰な食事を避け、徐々に量を増やすことが重要です。復食期間は、ファスティング中に得られた効果を長期間保つためにも重要な期間です。
おすすめな食材
消化の良い食品:お粥、軟らかい野菜、スープ、果物のピューレ、グリーンスムージーなど
体に必要な栄養素を補う食品:ビタミン・ミネラル豊富な野菜、果物、ヘルシーな脂質が含まれるアボカド、ナッツ類など
食事量や食品の種類を徐々に増やしていくことが重要です。
ファスティングの注意点について
ファスティングを行う際には、以下の注意点を守ることが重要です。
1.適切な期間を選ぶ
ファスティングを行う際には、適切な期間を選ぶことが重要です。長期間の断食を行う場合、身体に負担がかかるため、注意が必要です。
また、過度な断食は、栄養不足や身体のストレスを引き起こす可能性があるため、無理をせず、適度な期間で行うことが望ましいです。生理中には、女性の体内でホルモンのバランスが変化し、生理痛や頭痛、倦怠感などの症状が現れることがあります。
また、生理中は体内の栄養素の需要が高まっているため、ファスティング中に必要な栄養素が不足する可能性があります。
生理中にファスティングを行う場合は、身体の状態をよく観察し、不調が現れた場合はすぐに中止するようにしましょう。
2.適切な水分補給を行う
ファスティング期間中には、適切な水分補給を行うことが重要です。水分不足により、脱水症状や健康に悪影響を与える可能性があるため、十分な水分補給を心がけましょう。
一般的に、ファスティング中は1日あたり2リットルから3リットルの水分を摂取することが推奨されています。
ただし、体重や身体活動量、気温や湿度などの条件によって、必要な水分量は異なります。
3.適度な運動を行う
ファスティング期間中には、適度な運動を行うことが重要です。身体に負担のかからない軽い運動を行うことで、身体の代謝が促進され、ファスティングの効果を高めることができます。
一般的に、短期間の断食や低カロリーのダイエットによるファスティングであれば、軽度の運動をすることは可能ですが、長時間の有酸素運動や筋力トレーニングなどの激しい運動は避けることが推奨されます。
4.復食期に注意する
ファスティング期間を終えた後には、徐々に食事を摂る復食期間が必要です。急激な食事の変化は、身体にストレスを与えるため、注意が必要です。
復食期間中には、軽い食事から始め、徐々に食事の量を増やすことが望ましいです。
5.異常があった場合は中断する
ファスティング期間中に身体に異常が現れた場合には、速やかに中断し、医師に相談することが重要です。
特に、めまいや失神などが発生した場合には、即座に対処する必要があります。
まとめ
なかなかハードルが高いとされるファスティングですが、自分に合った無理のないやり方を見つける事が大切です。初めての時は、空腹をまぎらわせる為に一番ピークに辛い時は飴を舐めるなども良いと思います。
今は、ファスティング用のドリンクなどもたくさん出ているので、それに頼るのもおすすめです。自分ひとりじゃ出来ない!という人には断食用の施設などもあります。
私も、ファスティング前は食べる事が大好きで、常に何か食べていて、疲れたから!や頑張ったから!と理由をつけて堕落した食生活を送っていました。しかし、ファスティングをして、食生活が一変しました。
ファスティング一日目は、「ファスティング終わったらかつ丼食べよう♪」と思っていた私でしたが、いざファスティングが終わって一番食べたいと思った物は「ポン酢をかけた豆腐」でした。自分に必要な量や栄養素がわかり、味覚が整ったように感じました。
是非自分にあったやり方で、ファスティングを実践して体のリセットをしてみてください。